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CATEGORY - レコード作り / コラム
カートリッジ交換の手引き
レコードを再生するにあたって、ターンテーブルやスピーカー、アンプなど各種機材の組み合わせ、部屋の作りなど様々な条件を踏まえて自分にとっての”心地よさ”を追求するのは永遠のテーマかもしれません。
例えば、数百万のスピーカーがあっても部屋の作りがスピーカーに適していなければスピーカーの理想的なパフォーマンスは発揮できないと言えます。
かといって、機材を一式見直して部屋をリスニング仕様にするのは大変な労力と資金がかかります・・そこで、ある程度のリスニング環境が揃った上でカートリッジの交換は、気軽に音の印象をガラッと変える可能性が大です!
■カートリッジについて
カートリッジはレコードに刻まれた音情報を最初に盤面からピックアップする重要なパーツです。そのため交換すると大きく音に影響が出る部分とも言えます。
レコードを再生する際には、レコード盤に針を落として再生しますよね。
そのレコード針は「カートリッジ」の一部で、カートリッジには、レコードから読み取った情報を電気信号に変換するためのマグネットやコイルも含まれています。
また、カートリッジは大きく分けてムービング・マグネット(MM)とムービング・コイル(MC)の2種類があります。
カートリッジの基礎知識についてはこちらのブログにて
今回は比較的安価なものから、オーディオマニア向けのものまで紹介していきます。
オーディオテクニカ
VM95 シリーズ
VM95シリーズは、出力電圧やダイナミックレンジ、周波数特性などを向上したVM型ステレオカートリッジです。カンチレバーにアルミニウム、ハウジングには高剛性樹脂を使用し、4.0mVの高出力を実現しました。インサートナット構造によりトーンアームへの取り付け時にもナット不要となり、これまで以上にスムーズに作業を行えます。また、針先視認性を高め狙った位置に針を落としやすいデザインを取り入れました。シリーズ内の製品であればお好みの針に交換することが可能。音楽ジャンルなどに合わせて組み合わせを自由にお楽しみください。-公式サイトより引用/オーディオテクニカ / VM95 シリーズ–
VM95シリーズのもっとも大きな特徴は交換針の互換性があるところです。値段は8,000円から本体はすべて同一であるため、ハイエンドのスタイラスを購入するだけでアップグレードできます。
予算と好みに合わせてカスタマイズできるので、初心者にもオススメできるモデルといえます。
500シリーズも、各モデルで針の種類が異なっています。価格が下の順から、「VM510CB」は接合丸針、「VM520EB」は接合楕円針、「VM530EN」が無垢楕円針、「VM540ML」が無垢マイクロリニア針を装着。ハウジングは上述のように上位モデルがアルミダイキャストなのに対してこちらは高剛性樹脂製。高性能パラトロイダルコイルを採用した点は上位機と同様。カンチレバーは、VM540MLのみアルミニウムテーパーカンチレバー、そのほかのモデルはアルミニウムカンチレバーを採用。
700シリーズは、堅牢なダイキャストアルミニウム合金ハウジングを採用した上位モデル。軽量化を図ったアルミニウムテーパーパイプカンチレバー、前述の高性能パラトロイダルコイル、センターシールドプレートなどを採用する。ボディは3モデルで共通となります。いずれも針圧は1.8g~2.2g(2.0g標準)、外形寸法は17.0W×17.3H×28.2Dmm、質量は8.0gです。
ORTOFON
オールジャンルに対応しているリスニング用カートリッジ。スタンダードなモデルで原音を忠実に再現します。コストパフォーマンスと性能的に個人的に最も初心者に易しく満足の行けるモデルではないかと考えます。針先には一般的な丸針以上にトレース能力が優れた楕円針を採用。ヘッドシェル取り付けネジが付属しているので、ヘッドシェルとリード線を用意すればすぐに使えます。
針先の規格が同じOM PRO-S用の交換針「Stylus PRO S」や、OM Q-Bert用の交換針「Stylus Qbert」と交換することもできます。
concorde Twin Night Club (mk Ⅱ)
再生レンジが広く、テクノ/ハウス系のDJにも人気が高いカートリッジです。クリアな再生とパワフルな音なのでダンスミュージック向きと言えるでしょう。
CONCORDE CLUBは、スタジオ、放送、クラブなどどのような環境においてもDJにとって理想の選択となるような設計と音に仕上がっています。その特徴は、音を細部まで再生できる楕円針の形状にあります。特別な楕円形の針は、レコードの溝によりしっかりとフィットすることで溝自体との接触面積を増やし、円錐形のダイヤモンドの針先よりもさらに複雑な音の詳細までを拾い上げることができます。CONCORDE CLUBの8mV出力電圧は、プリアンプからのゲインが少なくて済む分、よりクリアな音での再生が可能となり、ライブ環境からのフィードバックの影響を低く抑えられます。また、レコードを様々なデジタル形式のメディアで保存する際に、レコードの非常に細かい音までも拾い上げることで、最適な音質を提供することができるため、デジタル化を目的とした使用にもおすすめです。
-公式サイトより引用/ORTOFON / concorde Twin Night Club–
2M シリーズ
2Mシリーズのエントリーモデルにあたる2M Redに対して、何よりも重視されているのはサウンドの「オルトフォンらしさ」です。エネルギッシュでありながら落ち着いた音色は、昔ながらのヨーロピアン・サウンドにも通ずるものがあります。しかし2Mシリーズには、現代の極めて高解像度なレコードも不足なく再生するという重要な使命があります。そのため、シリーズの入口にあたる2M Redであっても本体の基本構造を高性能な上級機とほぼ共通とし、スタイラスには接合式の楕円針を採用しています。-公式サイトより引用/2M シリーズ–
GRADO(日本公式twitter)
GRADO 社は高級かつユニークなヘッドホンやイヤホン、カートリッジを製造する60年以上に渡り多くの実績を積み上げてきたオーディオブランドです。GRADO製カートリッジは、ミドルクラス以上で木材の筐体を使用しているのが特徴となっています。独自のOTL(Optimized Transmission Line=最適化された伝送経路)カンチレバーや、カンチレバーの実効質量を最小レベルにする「FLUX-BRIDGER設計」などによって共振を徹底的に排除している点など、かなり特徴的な製品となっています。
欧州でグランプリを獲得し、大ヒットモデルとなった「MP-11」の後継品です。
解像度が高く、迫力があるサウンドで溢れる臨場感が特徴。ジャンルを問わず様々な音楽におすすめです。
ここで紹介したのはほんの一部なのでご自身の好みの音質、聴きたいレコード、ご予算に合わせてお選びになることをおすすめします。レコードで音楽を再生する飲食店やクラブ、レコード店の試聴コーナーの再生機などのモデルを確認して聴き比べてみると、再生音の個性を知ることができて選ぶのも楽しくなってきそうです。
Mai
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