ソノシートの過去と未来

　ペラペラと薄く、柔らかいソノシート。なぜソノシートが生まれ、普及し、市場から姿を消してしまったのでしょうか。ソノシートの歴史的側面と、これからの発展の展望に願いを込めて解説していきたいと思います。

　まず、ソノシートの誕生は1958年です。フランスのレコード・メーカー“SAIP”によって開発されました。フィルム状の薄い塩化ビニール製のレコードは通常のレコード盤と比べて、かなり薄く安価であるということから世界的に普及していきました。
　1950年代後半から60年代前半の日本ではまだまだレコードが高価なもので、一般的にはなかなか気軽に手を出せるものではありませんでした。

（参考までに・・・1958年のサラリーマンの平均月収が3-4万円、うどんやそばが30円くらいで買えた時代に、シングル盤レコードはおおよそ300円、LPレコードが1,500 – 3,000円。つまりLPはうどん100杯！）参考資料【高山/湯布院昭和館】
　

　通常のレコード盤に比べたら劣化も早く、音質も劣りますが、くにゃりと曲げることができる程度に柔らかいため、雑誌の付録や、販売促進グッズ、メッセージカード等にも利用されました。また、アニメ本の付録、アイドル雑誌、実況盤など子供から大人まで幅広い世代に多岐に渡って親しまれておりました。

左上：幼児向け知育ソング、左下：宇宙人ドキュメンタリー（なぜかエアコンの販促品）、右上：婦人向け雑誌の付録、右下：企業の周年記念品

ゴルフの実況中継の記録。現代のように録音、録画媒体が限られている時代ならでは。さまざまな企業の広告が時代を感じさせます。

インターネット広告が大半を占めている昨今では、このような広告や記録物が物として残っていることが新鮮でもあり、その存在感はやはり変え難い物があります。

80年代に入ってからは、シンセサイザー関連の音楽雑誌や書籍、ゲーム雑誌などの付録としても親しまれて来ました。

　記録物、広告、記念品、付録、など様々な用途で流通されていたソノシートですが、80年代後半あたりからCDが普及し始め、レコードと共に市場から徐々に姿を消してしまいます。2000年に入ってからしばらくして国内の生産も終了し、市場から姿が消えかけていましたが、ウルフパックの制作では両面収録可能な通常のソノシートからピクチャー・ソノシート、ハガキ型ソノシートなどの制作も可能です！納期も早く販促やグッズにぴったりのユニークな商品のソノシート。通常の音源リリースから、イベントの特典として、結婚式やパーティーの限定グッズ、音のなるインパクト抜群の名刺、企業や学校の記念品など用途はアイデア次第！！音と形で記憶に残る一枚の制作をおすすめしております！

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