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レコードの赤盤について
中古レコード店などでよく見かける半透明の赤いレコード、これはかつて東芝音楽工業が60年代から70年代始めにかけてが発売した静電気防止剤を混入した通称赤盤と呼ばれるもので、「エバー クリーン レコード」という名称もついていました。当時赤盤は「レコード界の技術革命」や「永久にちりやほこりのつかないレコード」とも言われていたそうで、高品質なレコード盤が作れることは東芝音楽工業の誇りでもありました。
※ここでは通常のカラーレコード(赤含むその他の色)と東芝音楽工業の赤盤は別として考えます。
トップ画像の左は東芝音楽工業の赤盤、右はウルフパックのカラーレコードよりクリアレッド(TRANSPARENT RED #11)です。
そもそもなぜ赤色なのか?という部分について、静電気防止剤そのものが赤色というわけではなく東芝音楽工業の高品質レコードのブランドイメージだったと言えます。
バージン・ビニールは透明で、硬化させるためにカーボンを加えたものが通常の黒盤です。黒盤は硬度・強度から低音域に締まりがあり、カラーレコードよりも音質に優れると考えられていますが、
音質の良し悪しは録音やミックス、エンジニアの技術などいろいろな要素のバランスが大切になってくるのと、何より聴く人の好みの問題でもあるので一概には言えません。
(ブログ参照)
こと東芝音楽工業の赤盤の音質については、近年ではビートルズやビーチボーイズの初期プレスのもの(帯も含めですが)が高値で取引されています。特にビートルズ・ファンの方には赤盤の音がいいと言われる方も多いようです。
また、レコーディング・エンジニアの行方洋一さんの自伝曰く、”赤色は当時の川口工場にいた柿沼さんという職人さんしか配合できず、柿沼さんが70年代半ばに東芝を退職してしまったので同じものを作ることができなくなった” という裏話もあるようです。
行方洋一 / 音職人・行方洋一の仕事 -伝説のエンジニアが語る日本ポップス録音史- より引用。
東芝音楽工業の赤盤にまつわる話はここまでに。
近年のリリースでも見かける人気の赤色のレコードです。ウルフパックでももちろん制作可能です。
カラーレコードリストもご参考ください!
Mai
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