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CATEGORY - レコード作り / コラム
レコードの色(カラー)について
レコード盤のスタンダードな色は、なぜか昔から「黒」と決まっています。
レコードの素材はポリ塩化ビニールと、ポリ酢酸ビニールの合体で作られていて、本来は無色透明なのですが、品質管理上「黒」の方が傷や気泡、埃などの付着物が発見し易いためにあえてカーボン・ブラックを混入しているのだそうです。また、塩化ビニールのみだと素材が柔らかすぎるので、カーボンをいれることにより強度をつけるために用いる意味もあります。
また、カーボン・ブラックを入れて黒くするひとつの理由に、「材料の再利用を考慮している為」の目的もあるようです。
昔、レコード店は売れた委託分だけを支払い、売れなかったレコードはメーカーに戻すリサイクル利用をしていたので、返品されたレコードは材料に戻されていました。黒は混じっても色の濁りを避けられるというわけですね。
では、赤色や水色などのカラー・レコードはどのように作られていくのでしょうか。
先ほど記述したように、元は無色透明なので、それに顔料を加えたものがカラー・レコードとなります。また、スプラッターなどのタイプにおける様々な色を加えたものは各色顔料を混入したものがスペシャル・カラー・レコードとなります。
音質に関して、一説によると材質の固さによって低域が引き締まると言われていたり、カラー盤の方が塩化ビニールの柔らかさが出るので高域がマイルドになるなど様々な意見があります。
さて、カラーレコードの一例、”スプラッター”と呼ばれる花火のような効果について紹介します。
なぜこのような模様になるかというと、レコードプレス前のレコードの元となるペレットの塊はラベル面より小さく、
スタンパーで押しつぶされる際に内から外へ力が働きます。そこに色玉という粒を加えることによって花火のような軌跡が現れます。
また、この効果をうまく出すには、色の組み合わせが大切になってきます。
極端な例ですが、真っ黒なレコードに、透明の色玉を組み合わせると発色しません。
また、2トーンカラーのレコードにもスプラッター効果は使用できるので、組み合わせは無限大に広がります。
一枚一枚全く同じものはできませんが、そこも味があってスペシャル感が増します。
お好きな色の組み合わせで作ってみるのはどうでしょうか?
カラーレコードリストもご参考ください!
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Ichitaro Ohara
ウルフパックジャパン・マネージャー。1980年生まれ。レコードにまつわる業務に長く関わってきた経験をもって、スムースなサービスができるよう心がけます。
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